2011/04/19 KOKORO ONE PROJECT

災害支援に伴う被災地調査に伴うREPORT

 

一般社団法人 志友会が、被災地の支援活動をしていくには、「現地の被害状況の把握」「必要物資の把握」「当団体が調達した物資の、物流経路の把握」が重要であると考え、この3点を把握するために、当団体代表者4名にて現地視察を行いましたので、下記の通りご報告いたします。

日時:3月25日(金)?26 日(土)
参加者:中島晋哉、鈴見純孝、中村浩士、金子聡志
視察場所:気仙沼市、陸前高田市、大船渡市

3月26日深夜、自家用自動車に被災地滞在間の食料、及び帰りのガソリンを積み込み都内を出発。節電のため道路照明が点灯していない暗い東北道を雪という悪天候の中、最初の目的地である一ノ関へ向かう。
一ノ関では志友会が支援している公益社団 法人CIVIC FORCE による物資支援部隊と合流し、彼らの案内で現地へと向かう予定。

福島県に入り、須賀川あたりからは震災の補修工事跡が複数箇所確認できるが、道路自体は平常通り。しかし、各サービスエリアには、ガソリンの給油待ちで長蛇の列。多いところでは100台前後。雪が降る中でエンジンを切り、いつ来るかもわからないガソリンを待って並んでいる様に、大きな驚きを感じた。

出発してから約6 時間、一ノ関の道の駅に到着。物資を積んだCIVICFORCE のトラックの行き先を確認し、その内の2台と共に気仙沼に向かう。
気仙沼までは約1時間ほどの距離だが、その間も給油待ちの車の列をのぞけば、全く震災の影響は感じさせない景色が続く。
しかし、気仙沼の駅を過ぎたあたりから景色が一変。

黒く焼かれた瓦礫の山、津波によって商店に飛び込んだ多数の車、道路に乗り上げた船.........。
その圧倒的な惨状に言葉を失ったまま、物資の集積場所となっている青果市場へ向かう。

ここは全国各地より集まった物資を、自衛隊が積み降ろしから整理、避難所までの配送を行っている場所。この日も大量の物資の積み降ろしと、仕分けが行われている。市場に大量の物資が積まれているが、まだまだ足りないとのこと。どれだけ多くの人が被災されたのかが実感できた。

次に約1,500人の被災者が非難している気仙沼小学校、中学校、市役所へ向かいました。
発災後2 週間。水と電気がやっと開通したばかりだという今、一番欲しいものは暖かい食事とお風呂だということを避難所のボランティアの方からお聞きする。自衛隊の人達が炊き出しをしたり、小さなシャワー室を作ったりしているが、被災された方の人数が多いために追いついていないとのこと。そしてまだまだ食料も足りていないとも。
この避難所だけで毎日、4,500食が必要だとも聞く。被災者の数は60万人とも70万人とも言われており、一日で210 万食。一週間で、1,470万食が必要となる計算だ。この膨大な食料を一刻も早く調達し、被災者の方々へ届けたいという思いを強くした。

その後、陸前高田、大船渡を見て回るが、こちらは気仙沼とは全く違う惨状が広がっている。気仙沼は建築物が僅かながら残っていたのに対し、陸前高田、大船渡は町全体が文字通り消滅しているといっても過言ではなく、津波による被害の大きさを改めて実感したのと同時に、当団体の支援は一時的なものではなく、初動期から復興期に至る長期に渡って、継続的に支援活動を実施していこうと決意を新たにした。